(ヒッ…そんな怖い顔で睨まないでよ?)
「…お、お昼一緒に牛丼食べたじゃないですか?」
助手席からの威圧感に怯えながら、何気なくルームミラーへと視線を移すと、ルームミラー越しに運転手からも睨まれており、千夏は更に身を縮めていた。
(コワッ…もぅ、なんなのよ!…誰か助けて〜!)
すると、木ノ下は後ろから助手席を蹴っ飛ばすと「坂下、お前のツラ怖いんだよ見せるな!うさぎが怯えるだろ!」と、木ノ下が一喝してくれた。
「うさぎ、昨夜はなに食った?」と言う木ノ下に千夏は、即答出来ずにいた。
と言うのも、買い置きしていたバランス栄養食品のカロリーマートを切らしていて、買いに出るのも面倒だからと、コーヒーを飲んで空腹を紛らわせていたのだ。
「即答出来無いと言う事は、何も食べてないかボケたと言うことか?」
「ボケてません!
食べて無いだけです!」
「はぁ…」
(?なぜ、溜息をつくのよ?)
「だから、出るところも出ないんだぞ?」
(出るところも…って…へ?
それって胸の事?…大きなお世話よ!)
「スケベ!
育ちが悪くて悪かったですね⁉︎
大きなお世話です!
これでも頑張ったんだから‼︎」
(そりゃ〜、私だってもう少し大きくなってくれたらって…
マッサージとか、したりして頑張った時期もあったけど…
大きくと思って、育つもんじゃ無いんだからね‼︎)
気にしてる事を言われた千夏は、少しムキになって言い返したが、そんな千夏の姿を見て木ノ下は楽しそうに笑っていた。
(な、なんで笑われなくちゃいけないのよ⁉︎
ムカつくんですけど!
でも、笑ったチーフって貴重かも)

