明日は土曜日だ。
「さっちゃんによると、明日は2部連だって」
つまり、午前も午後からも練習がある。
ただ、ゲーム形式がほとんどだから、ほぼ練習試合みたいなものだって言ってた。
「お昼挟むのに、1日見てるとか、本気過ぎない?」
「ギャラリー、私達だけだろうね」
「バレる」
「気づいて貰えるチャンスだよね」
私と紗香はむっちゃんのポジティブさに顔を上げた。
「え?」
「何?気づいて欲しいでしょ、そりゃ」
紗香が全くもって、予想だにしてなかった発想に目を見開く。
「え?え?何?あんたたち、見てるだけでいいの?」
「いや、“ダメ”です。でも気づかれたら気まずい」
「もしかしてって向こうが思ってくれたら、そこから意識してもらえるかもしれないのに?」
「気持ち悪いとか、思われない?」
「あのねぇ」
むっちゃんが呆れたようにうへぇって顔をした。
「どのみち、告白するわけでしょ?」
「どのみち、告白するもんなの!?」
私の心の中の言葉を紗香が代わりに言ってくれたので、私はむっちゃんの話に乗り出すだけに留めた。
「どうやって、始めるつもりなの?」
「何を始めるの?」
むっちゃんが
「マジか」
って顔を私と紗香、交互に向けた。
「分かった、二人とも、あれだ。モテてきたな?」
「うん」紗香が即答し
「まぁ、少しは」私は正直に答えた。
「“俺……前から、好きだったんだ”」
「“うそ!私も……”」
「“付き合って下さい”」
「“はい”」
むっちゃんが一人二役を演じてくれる。
「みたいなのは、めったにない。いや、むしろない。ないと思え」
「ほほう」
「へぇ」
「例え、今まであったとしても、普通はないと思え。となると?」
「待つしかない!?」
むっちゃんが紗香にイラッとした目を向けた。
「紗香って……まぁいいや、可愛いし仕方がない。自分から、告白、するんだよね?今回は」
「……!わ、私が!?」
「逆にどうすんのよ…ふっちーが紗香に告白してくると思ってるんだ?」
「いや、ない。ないと思う。ナイナイナイナイナイ」
「じゃあ、紗香から言わないとね。でないと“彼女”にはなれないよ」
「振られたら……」
「あ、それね。この気持ちを区切る為にも……必要なんじゃない?まぁ、ちぃこみたいに区切れなくても。ちぃこは、頑張ったよ」
紗香は暫く、放心してた。
私も……同じく



