3階までの階段を一気に駆け降りる。
すみれ「愁!」
静まり返った廊下に私の声が響く。
だけどそれだけで、愁の返事は聞こえてこない。
もしかしたら、階が違うのかもしれない。
焦って飛び出してきてしまったけど、一旦落ち着いて、愁にもう一度電話をかけてみよう。
ちゃんと繋がりますように。
そう祈りながら発信ボタンに触れた。
すると。
廊下の先の方で何かが光りだした。
まさか......。
一歩ずつ慎重に、光の方へと近づいていくと。
光の正体は、愁のスマホだった。
その証拠に、画面には私の名前が映し出されている。


