その後、何事も無かったように敷地内のカフェでお茶タイム。

大学を出たのはそれから30分後のこと。

駅で秋華と笑顔で別れたのはいいけど、やっぱりモヤモヤする。

春臣くんって、改めて考えると雲の上の存在なんだな。



「……ダメダメ!考え出すとキリがない」



大丈夫、自信を持て風夏!

私は自分でも変わったと思う。

痩せて体型変わったし、メイクだって覚えた。

たまには自分を褒めなきゃ。



「陽太さん!キャラメルマキアートください!」



だから自分へのご褒美として、大好きなお店に大好きなキャラメルマキアートを飲みに行くことにした。

近所の喫茶店、ここが一番落ち着く。



「いらっしゃい。あれ、風夏ちゃんまた綺麗になった?」

「えっ、本当にですか陽太さん!嬉しいです」



褒められてルンルンでカウンターに座る。

最近いろんな人に褒められる、嬉しいな。

頬杖をついてにこにこしながらキャラメルマキアートを待つ。

すると隣に誰か座ってきた。