村田さんに忠告されたけど、結局オープンキャンパスに行くことに。



「風夏、飯テロやめてよ」

「あ、からあげのこと?おいしかったよ」

「そう、あのから揚げ美味しそうだった〜。
だからママにお願いして今日の晩御飯からあげ」

「いいね!」



電車の中で秋華が羨ましそうな顔をする。

確かにあのお店はからあげは絶品だった。

もう食べられないってくらい食べられて幸せ。

春臣くんは私の食いっぷりに引くどころか「かわいいかわいい」ってどんどん食べさせてきたし。

食べすぎたから今夜はしっかり筋トレしなきゃ。

決意して大学の最寄り駅に降りる。



「うわ、すごい人」

「すごいね、こんなに賑わうんだ」



駅の時点で薄々気がついていたけど、休日と比べ物にならない人の数。

まるでお祭りみたい。

それに学生の人たち、みんな生き生きしてる。

この大学、楽しそうだな。偏差値高いから今のままじゃ厳しいけど受けてみたい。

そしたら春臣くんと少しは被るし。

でも、大学4年生ってあんまり学校来ないんだっけ?そしたら意味ないか。