「……ちなみになんのお店でしょうか」

「お好み焼き」

「お好み焼き大好きです!おともします!」



気が引けたけど食い意地に負けた。

お好み焼きなら、値段そんな張らない割にお腹いっぱいになるから私のお財布にも優しい。

食べる気満々でいると春臣くんは笑った。



「風夏ちゃん、やっぱりかわいいよ」

「……え、食い意地張ってるところですか?」

「違うよ、仕草とか笑顔とか。
俺、本当に風夏ちゃんのことかわいいと思う」

「ありがとうございます……」



出た、『かわいい』の嵐。

嬉しいけど慣れなくて赤面しちゃうからやめて欲しいのに。

もう、どんな顔してこの後ご飯に行けばいいの。

熱くなった頬を押さえていたら「そういう素直なところもかわいい」って追い打ちをかけられた。