勉強会が終わった後、春臣くんを玄関まで見送った。

帰り際に上手に焼けたクッキーの詰め合わせを渡せて満足。



「かっこよかった〜春臣さん。あ、インスタフォローしないと」



部屋に戻ると秋華たちが春臣くんについて話してた。

すっかり春臣くんのファンになったみたい。



「ね、マジでイケメンだった。
……で、風夏はいつ春臣さんと付き合うの?」

「……は!?」



私以外の人と春臣くんのかっこよさを共有できて嬉しい。

そう思ってたら急に話を振られて大きな声が出た。



「付き合うとかそんなんじゃないよ!ただ仲良くさせてもらってるだけだってば」

「え〜?そうなの?」

「それに、春臣くんの考えてることよく分からないし……」

「私は脈アリだと思ったけどね」

「え、どこが?」

「風夏、自覚なし?春臣くん風夏と話す時はずっと笑ってたじゃん」

「そうだっけ」



確かに最近の春臣くんは笑顔のイメージが多い。

でもそれだけで脈アリとは判断できない。

それに好き、とは認めたくない。

だって失恋した時のことを考えると怖いから。