一旦リビングに行き、タルトを冷蔵庫に入れてからクッキーを持って私の部屋まで案内。

ドアを開けると春臣さんは部屋の入り、中にいた2人に挨拶した。



「こんにちは、新見春臣です。今日はよろしくお願いします」



突然のイケメンの登場に2人は目をまん丸にしてフリーズ。

その後ふたりそろって立ち上がった。



「よろしくお願いします、風夏の友達の秋華です」

「秋華の彼氏の冬斗です、ふたりとも苦手科目は数学です」



そして2人して深々頭を下げる。

分かる、こんな美男子を前にしたら構えちゃうよね。



「……春臣さん、噂には聞いてたけどマジでイケメンっすね」

「冬斗!」

「はは、ありがとう」



冬斗くんに関してはなぜか興奮気味。

目をキラキラして春臣くんに近づく様子が犬みたい。

だけど春臣くんは笑って軽く流す。

対応に慣れてる、きっと色んな人に言われてきたんだろうな。



「ぶっちゃけモテます?」

「ご想像にお任せします」

「否定しないからモテるな」

「一言多いんだって、冬斗」

「いてて、つねらないで秋華ちゃん」



春臣くんに興味津々な冬斗くんだったけど、秋華につねられてやっと冷静になった。

さすが秋華。立派な飼い主……間違えた、立派な彼女だ。