2件目のかき氷店ではルンルンで抹茶のかき氷を頼んだ。

春臣くんはいちご。意外とかわいいの頼むんだって驚いた。



「頭キーンってする」

「はは、かわいい」



綺麗に盛り付けされたかき氷を食べながら頭を押さえる。

しまった、思ったより量が多かった。

1つ注文して2人で食べればよかったよ。



「無理だったら言って。俺結構イケるかも」

「すごい、春臣くんは大丈夫ですか?」

「うん、ふわふわだから大丈夫そう」



ふわふわだから、って言いながら目を細めて笑う春臣くん。

……言葉のチョイスと笑顔がかわいい。



「確かにふわふわのおかげかそこまで痛くならないです。
縁日のかき氷はもっと頭痛くなるけど」

「かき氷は夏祭りの風物詩だよね」



嬉しそうにニコニコして食べる春臣くんが眩しい。

あまりの尊さに胸を押さえたその時、春臣くんが何か閃いたみたいにこっちを見た。



「風夏ちゃん、夏祭りの日って中間テストもう終わってる?」