君がかわいいと言うから

「秋華いる~?」



すると、にこにこ笑いながら教室に入ってきた爽やかなイケメンくん。

くりくりっとした大きな目が特徴的なこの人は秋華の彼氏。

秋華曰く、犬っぽいのがかわいいらしい。



「何、どうしたの?」



秋華は立ち上がって彼氏くんの方へ歩いていく。

仲良さげに廊下で話し合う二人を見てぼそっとつぶやいた。



「いいなあ」



って、数分前にもう恋なんてしないとか言っといて矛盾しすぎだろ私。

だけどうらやましいのは確か。

あーあ、私も秋華くらい美人でかわいかったら恋愛できたのかな。