私がこんなにやさぐれてるのには理由がある。

最低最悪の元カレの夢を見てしまったからだ。

まったく、思い出しても腹が立つ。



「あ、今日彼氏と帰るから」

「ふーん?……なんだって!?」



適当にあいづちを打って我に返った。



「悪夢を見た傷心の私を置いていくの!?ひどい」

「今日記念日なんですけど」

「あ、そうだった。ごめん」



冷めた目でツッコミを入れられて、冷静になろうとお菓子をむさぼる。

すると秋華は「ぷっ」と笑い出した。



「風夏はかわいいね。どうかそのまま自然体ででいて」

「え、急にどうしたの秋華」



いつもはクールの秋華に微笑まれてドキッとした。

これは男も悩殺な訳ですわ。