「独りで生きていけるって思ってたけど、今は風夏ちゃんがいないと嫌だ」

「私もですよ、春臣くん」



お互いがこう思うなんて、これが共依存ってやつなのかな。

でも依存してたって悪い方に転がってないからきっと大丈夫。

お互いのために頑張ってるから、どんどんいい方に向かっている。



「風夏ちゃん、大好き」

「急にそういうこと言うのはずるいです!」

「はは、かわいい」



かわいいと褒めてキスを再開する春臣くん。

ああ、もう……雰囲気に飲まれてしまう。

だけどたまには、こんな甘い感覚に酔うことも大事だと思う。



「春臣くん……」

「どうしたの、苦しい?」

「ううん、もっと……」

「ん?」

「もっとして」



好きの気持ちがあふれて言葉になった。

春臣くんは目を見開いた後、意地悪な顔で口角を上げた。



「加減できなかったらごめんね?」



私にしか見せないもうひとつの顔。

それが見られただけで幸せなのに、抱きしめられてキスをされたら多幸感に溺れてしまいそうになる。

好きだなぁ……春臣くんに出会えてよかった。