「頭を上げて、ありがとうはこっちの台詞だ。
それに、何も君が全ての責任を背負わなくてもいい。悪いのは君じゃない」
顔を上げた春臣くんをまっすぐ見つめるお父さん。
「だから費用はこちらが負担する。その代わり、これからも風夏をよろしくお願いします」
「……私からも、よろしくお願いします」
嫌な思いをして、私の中ですごく悩んだ。
今日、伝えるまですごく緊張してたけど、今はただ安心している。
こんなに私のことを真剣に考えてくれる両親がいるって幸せだ。
嬉しいのに、少し目頭が熱くなった。
「あ、コーヒー!」
感動もつかの間、お母さんが急に顔を上げてキッチンに走っていった。
「あー、それから……冷蔵庫のアップルパイ出さないと。
ほら、風夏が昨日作ったやつ。春臣くんが来るからって」
「そうだった!」
私もすっかり忘れてたアップルパイの存在を思い出して冷蔵庫に走る。
テーブルに残されたお父さんは話題がないのかクッキーをそっと勧めた。
恐る恐る口に運ぶ春臣くんは「おいしい、風夏ちゃんのクッキーと同じ味だ」と感激している。
お父さんは「そりゃ、私が教えたレシピだからね」と嬉しそうだった。
それに、何も君が全ての責任を背負わなくてもいい。悪いのは君じゃない」
顔を上げた春臣くんをまっすぐ見つめるお父さん。
「だから費用はこちらが負担する。その代わり、これからも風夏をよろしくお願いします」
「……私からも、よろしくお願いします」
嫌な思いをして、私の中ですごく悩んだ。
今日、伝えるまですごく緊張してたけど、今はただ安心している。
こんなに私のことを真剣に考えてくれる両親がいるって幸せだ。
嬉しいのに、少し目頭が熱くなった。
「あ、コーヒー!」
感動もつかの間、お母さんが急に顔を上げてキッチンに走っていった。
「あー、それから……冷蔵庫のアップルパイ出さないと。
ほら、風夏が昨日作ったやつ。春臣くんが来るからって」
「そうだった!」
私もすっかり忘れてたアップルパイの存在を思い出して冷蔵庫に走る。
テーブルに残されたお父さんは話題がないのかクッキーをそっと勧めた。
恐る恐る口に運ぶ春臣くんは「おいしい、風夏ちゃんのクッキーと同じ味だ」と感激している。
お父さんは「そりゃ、私が教えたレシピだからね」と嬉しそうだった。



