君がかわいいと言うから

お母さんは緊張をほぐすためか、キッチンでコーヒーを沸かしている。

するとこっちに来てクッキーが乗ったお皿を差し出してきた。



「さっきはごめんなさいね、ビックリしちゃって。
いつも風夏がお世話になってます。あ、コーヒーもうちょっとかかるから先にお菓子どうぞ。
これ、淳くんが今朝焼いたクッキー。春臣くんが来るから緊張して早く起きちゃったんだって」

「美穂……言わなくていいから」



お父さんはダイニングテーブルで腕を組んで照れくさそう。

仲のいい両親を見て、春臣くんは不思議そうにしていた。

そっか、こういう風景も春臣くんは見てこなかったのかな。



「もー、びっくりしちゃった。写真よりもっとかっこいいんだもん。
風夏、どうやってこんなイケメン捕まえたの?」

「えっと……」

「風夏さんが僕のこと助けてくれたんです。それをきっかけに仲良くなって、僕から告白しました」



春臣くんは私を見てにっこり笑う。

するとお母さんは「青春じゃん、やるね風夏」とニヤニヤしながらキッチンに戻る。

はあ、歓迎ムードだけど気が重いな。

だって今から例の件について両親に話さなきゃいけないから。

でも、話は早い方がいいよね。

そう思い、私は春臣くんと顔を見合わせた。