「マジ?あの最低元カレに遭遇したの!?
しかもビンタしたとか……最高すぎる風夏!」

「だから痛いよ秋華ちゃん!」



翌週、学校で秋華にこの前あったことを報告した。

案の定、秋華は私の手を強く握ってブンブン上下に振る。



「ああ、ごめん。でも見たかった〜、元カレがビンタされるところ」

「ノーガードだから直激だった。尻もちついてたし」

「やばぁ……そこまで風夏怒らせるとかよっぽどじゃん。ま、自業自得だけど」



秋華は勝ち誇った顔で私と肩を組む。

と、その時近くに座ってたクラスの男子と目が合った。

ただ目が合っただけならいいけど、なぜか逸らしてくれない。

何?女同士で肩組むのっておかしい?



「どうしたの?」

「……清水ってさ、彼氏いるんだっけ」



首を傾げたら、藪から棒に質問された。

え?なんで今その質問してくるの?