「え、ウケるんだけど。もしかしてヒロキの元カノ?」

「いや、ただのパシリだったやつ」



嘲笑うリサと、黒歴史を掘り返そうとするヒロキ。

春臣くんは表情を変えてヒロキを見る。

どうやら、こいつが黒歴史の原因だって理解したっぽい。

でも、こんなところお互いで因縁の相手に会うとは思わなかった。

世間って狭いな。



「けど中学の時はもっとデブでブスだった。
割とマシになっててウケる。何お前、高校デビューしたの?」



冷静にって思ったけどやっぱり無理。

姉弟そろってウケるウケるってうるさい、どこも笑うポイントないわ!



「けど彼氏に昔のお前見られたら嫌われるんじゃね?特に卒アルとかくっそブサイクだったもんな」

「……は?」



春臣くんの怒りが限界を迎える前に、私の堪忍袋の緒がブチッと切れた。