ふと、春臣くんは唇を離して私が着てる服のボタンに手をかける。

え、何してんの!?待って!



「何してるんですか!?」

「全部脱がさないから大丈夫」

「あの、しませんからね!」

「分かってるよ、心配しないで」



3つボタンを外されて首筋が露わになる。

春臣くんは首筋にキスをして、だんだん下に移動していく。

最終的に鎖骨の下、谷間の近くにキスをされた。

触れるだけのキスじゃなくて長いキス。

それに吸われてるみたいで、ちょっと痛い。



「ん……痛い、です」

「ごめんね?でも綺麗についた」

「っ……」



満足そうな顔を見せた春臣くん。

その目線の先には、私の胸元についた赤い痕。

キスマーク?……こんなはっきりつくものなんだ。



「なんでこんなこと、するんですか」

「風夏ちゃんは俺のって証拠。独占欲の象徴みたいなもの」



嬉しいはずなのにどこか切なくて。

その独占欲は、本当に私だけに向けられたものなの?