「バレバレですよ、春臣くんのことよく見てるんですから」

「そっか、嬉しい」



……嬉しい?なぜ?

すると前を向きながら春臣くんは笑う。



「好きなのは俺だけじゃないって思うと、気持ちが報われる」

「……私、春臣くんが思ってるよりもっと春臣くんのこと好きですよ」

「そういう素直なとこも好き」



お互い不安があるから、できるだけ言葉にするようにしてる。

でもまだ恥ずかしくて照れちゃう。

春臣くんみたいにサラッとは言えないけど、伝わってるみたいだから嬉しい。


今日の晩ご飯は特別なものってことで、春臣くんにお任せした。

着いた場所はなんと高級ホテル。

ホテル内のレストランで夕食をいただくことに。

ビュッフェスタイルだから、好きなものを好きなだけ食べられてすごく贅沢した気分。

おかげで口角が上がりっぱなし。

春臣くんはそんな私を嬉しそうに見ていた。