文化祭終了後、一旦帰宅した私は春臣くんに車で迎えに来てもらった。

クラスの打ち上げは明日だから、今日はご飯に行く約束をしていた。



「あれ、着替えたんだ」

「はい、春臣くんとデートだからと思って」

「疲れてるのにごめんね」

「1周回って元気なので大丈夫です!」



アドレナリンが出てるおかげか、そこまで疲れてない。

そう思ってたのに運転席の春臣くん真剣な顔で私を見つめる。



「俺のために無理するのはやめてね」

「じゃあ……コスプレの話は無しで」

「それはダメ」

「えー?」



それとこれは違うんだ。

春臣くんのためにコスプレするって、そっちの方が今日の業務よりプレッシャーなんだけど。



「だって風夏ちゃんのいつもと違う姿見てみたい」

「うっ……顔でゴリ押ししようとするのダメです!」

「あれ、バレた」



子犬みたいな顔で懇願されたけど騙されないぞ!

強気に言ったら春臣くんは目をぱちくり。