君がかわいいと言うから




夏休み明けの学校は何かと忙しい。

特に私は料理長だからって理由でなぜかクラスの文化祭実行委員になってしまったから、ものすごく忙しかった。

こんなことなら嫌がらずコスプレしておけばよかった。

そう思ったけど今さら後悔したって遅い。

気合い入れて頑張らなきゃ!

そんなこんなであっという間に文化祭の当日になってしまった。



「やだ、みんなかわいい!」



開始1時間前、着替えた女の子たちを見て思わず声を上げる。

さすがうちのクラスは美人ぞろい。

みんな着こなしててすごい!



「秋華ちゃん、背が高いからチャイナドレス似合うね!」

「ありがとっ」

「キャー!男子が悩殺されちゃう!」



チャイナドレスの秋華にウインクされて大興奮。

これまでの疲れも吹っ飛ぶようだ。



「風夏は着なくてよかったの?春臣さん絶対喜んだのに」



すると、ただの制服姿の私を見て秋華は不満げに呟く。