「ねえ、さっき言ったこと約束して」



しかし、春臣くんはお店を出て車に乗った後に小指を差し出してきた。

ええっ、こんなことで指切りげんまんしなきゃいけないの!?

恥ずかしいんだけど、心の準備が……。



「じゃあ、頑張って身体絞ります……」

「いいよそれ以上は。風夏ちゃんかなり痩せたから」



嫌がっても単純な私。痩せたことに気がついてくれて嬉しくて笑顔になる。



「分かります!?春臣くんと出会ってから7kg痩せたんです!
全部春臣くんのおかげです、ありがとうございます」

「違うよ、風夏ちゃんが頑張ったからだよ」

「でも、春臣くんがいたから頑張れたんですよ」

「……かわいい」



満面の笑みで感謝を伝えると春臣くんも幸せそうに笑う。

その流れで春臣くんは私の小指と自分の小指を絡ませた。

はっ、指切りしちゃった!



「ハロウィンの日、ウチにおいで」

「わ、分かりました」

「はは、すでに緊張してる?あと1ヶ月以上あるよ」



優しい笑顔は小悪魔な笑みに変わる。

ううっ、最近春臣くんがずるい。