君がかわいいと言うから

「だったら私が春臣くんのためにいっぱいご飯作ります!
言ってくれたら作り置きのご飯を作りに来るので」



暗い表情になってしまった春臣くんに笑顔を贈る。



「風夏ちゃんって、あったかいね」



すると春臣くんは眉を下げて弱々しく微笑んた。



「風夏ちゃんが来たらこの家が明るくなった。ありがと」



春臣くんが私を救ってくれたように、私も春臣くんの支えになれたら。

そこに至るまでの道のりはまだ遠い。

だけど少し、春臣くんの弱いところに触れられた気がした。