「購買行こう!」
彩が、私と楓華の腕をひっぱり教室を出る
「さっきなに話してたの〜?絶対恋バナでしょ♪ 」
ニヤニヤしながら聞いてくる
「恋かぁ… そんな相手すら現れないよ」
楓華が、ため息混じりの声で答える
過去に何人か付き合ったりはしたけど
まともに付き合ったことがない
いつも、告白されてその流れで付き合ってしまっていた
いつか私も心から好きになれる人が現れる時が来るのかな
「そういえば、彩は? 彼氏とはどう?」
彩には、4歳年上の大学生彼氏がいる
「ん〜、どうって…それなりにね ♪ 」
幸せそうに話す彩を見てるとこっちまで幸せな気持ちになる
ドンッ…
私の肩に誰かの肩がぶつかった
「…ッ、ごめんなさ…」
見上げるとそこには、さっきボールを拾ってくれなかった
無愛想君が私を上から見下して睨んでいた
ゲッ…
「…すみません」
一応私がぶつかってしまったので謝る