グウ〜、とノエルのお腹が鳴る。まだ朝ご飯を食べていない。漂ってくる甘い匂いにノエルの食欲が増した。

「うん!行こう!」

ノエルはキキと列に並び、パウンドケーキやマフィン、クッキーなどを買った。そしてベンチに座って早速食べ始める。

「おいしい〜!!」

「こっちのマフィンもおいしいよ!」

パウンドケーキを食べていたノエルは、キキからマフィンも一口もらう。買ったお菓子はどれもおいしく、ノエルとキキはあっという間に平らげてしまった。

「おいしかった〜」

そう笑うノエルの口元に、キキがハンカチを持ってくる。そして優しくノエルの口元を拭いた。

「パウンドケーキのクズがついてる」

「ありがとう!」

そして、二人は色々屋台を見て回った。華やかなお祭りはとても楽しく、二人は時間を忘れて夢中になる。

毎年、ノエルはキキとこのお祭りに来ている。二人でどこかへ遊びに行くのがノエルは大好きだ。この幸せな時間がずっと続けばいい。そうノエルは思っている。