どうして今日は週末じゃなくて木曜日だったんだろう・・・


散々飲んで食べたリビングを
片付けながら恨めしく思う


「・・・・・・にしてもよ!」


何が悲しくて夜中の2時にゴミ袋を片手に忙しなく動いているんだろう


ソファで飲み潰れた絢音

じゃあね〜とヒラヒラ手を振って帰った小波


沢山飲んだはずなのに
最後まで酔えなかった


明日も仕事だから早く寝たい

でも・・・

明日の朝、飲み散らかした部屋を見なきゃいけない憂鬱なんて避けたい


片付けが終わると


寝息を立てる絢音を見て
フッと笑ってしまった


ホントはメイクも落として着替えさせてあげたいけれど私も体力の限界だ


朝イチにお風呂に入らせよう


もう一度絢音の寝顔を見る


真っ直ぐで一生懸命で可愛い後輩


会社での私の変化に気付いて
小波に連絡してくれたのだろう


一人になりたいと思ったけれど
一人じゃなくて良かった


「ありがと」


リビングの照明を落とすと
寝室へと入った





いつもの自分のベッドを見て
ついこの間ココに泊まった麻人を思い出した



「・・・・・・っ」



“恋さん”


“僕がどれくらい恋さんを好きか”


“恋さんに追いつきたい”


“恋さん大好き”



ねぇ、麻人

私のこと本当に好きだった?



麻人から貰った優しさは本物だった?




幸せだった二ヶ月を

偽りだったとは思いたくない





向き合う覚悟を決めなきゃね・・・



出来れば避けたい重い話に



ため息を付くとベッドに潜り込んだ