「その制服・・・S女だよな?」


「あぁ、まぁ」


「いつもココに来んの?」


「・・・・・・それ」


「ん?」


「あなたに関係あります?」


別に私が此処に来ようが来まいが
金髪に全く関係ない話


「また会いてぇ」


「・・・・・・は?」


「俺が、お前に会いたい」


驚き過ぎて視線を斜め上に上げると
射抜くような双眸に囚われた


「・・・・・・っ」


「名前」


「え?」


「お前の名前だ」


「あ、えっと、風見恋
恋《こい》と書いてレン」


「そっか、恋《れん》か」


「うん」


「俺は佐々木宙《ささきそら》
宇宙の宙でソラって読む」


「へぇ、宙《そら》ね」


初めて会った見たところ不良の金髪と
何故か自己紹介までしてしまい

写真を撮り終えても
話し込んでしまった


「明日も来るか?」


「あ・・・来ない」


「じゃあ次はいつ?」


次・・・そう考えてみても
城山公園に用事なんてなくて


「多分・・・当分来ない」


「は?さっきの聞いてたか?」


「え?」


「だから、俺が恋に会いたいって
言っただろーが」


「あ〜それね。だって
此処へは桜の写真撮りに来ただけで
いつも来る訳じゃないもん」


「チッ、そうじゃねぇ」


「ん?」


「誰もココで会おうって
言ってねぇだろーが」


「だって明日も来るか?って
此処のことじゃないの?」


「ハァ」


「・・・?」


「携帯貸せ」


少し呆れた顔の宙に促されて携帯を渡すと
勝手に操作している


「電話・・・出ろよ
じゃあな、恋」


掌に携帯を置くと
ヒラヒラと手を振って帰って行った


「・・・・・・えっと」


とりあえず何?

携帯のフォルダを開くと

[佐々木宙]の登録が増えていた