君からの手紙を、僕は読みたくなかった。

「なんでさ、可愛いじゃん!」


「どこがだよ」


「ん~。〇まごっちみたいなところ」


言ってしまった。懐かしいなぁ


「ふはは、宮くん家だとそんななんだね」


「うん?まあね」


そんなこと言ったら桜夜ちゃんだって。


いつもより声のトーンが低い。


「もうこんな時間だっ!宮くんごめんね」


「いいよ、またね。あ、明日あのメモ帳持ってく」


「見たんだ」


小さすぎて、よく聞こえなかった。


「なんて?」


「んーん!何もない!またねっ」


「ああ、うん。またね」


ごまかされて終わってしまった。


まあ、明日聞けばいっか。