桜夜ちゃんは、ぽつぽつと話をしてくれた。


それは、あまりに衝撃的だった。


「私のお母さんさ、離婚したんだよね。前のお父さんが私に


虐待してて、それを知ったお母さんが病んじゃって。今じゃ


話しかけただけで怒られるし、家に居るのが嫌なんだよね」

 
いつもニコニコ笑ってる桜夜ちゃんが、こんなに重い苦しみ


を背負っていたなんて。


考えもしなかった。


「.....で?」


気付けば声を発していた。


「え?」


「だから、どうすんの」


「ど、どうって?」


「僕に助けて欲しいの?欲しくないの?」


呆気に取られているのか、沈黙が訪れる。


「なんで、、、、、だって、、」


「アドバイスはあげらんないとは言ったけど、助けないとは


言ってない。」