その日の午後。いつものように図書室に向かう。


1日のうち、何度も図書室に行くのは僕ぐらいだと思う。


青春恋愛小説は、やはりラストがいい。


僕は作者が好きとかじゃなく、出版社で選んでいる。


ストーリーじゃなく、作者の言葉に感動する。


そういう読み方が、僕は好きだった。


あらすじを読んで、なんとなく好きそうなのを3冊選ぶ。


1冊は今読んで、他の2冊は借りる。それが僕のルーティン。


手に取った3冊を見る。


その中に1冊、気になるものがあった。