君からの手紙を、僕は読みたくなかった。

反射的に、言ってしまった。


桜夜ちゃんの言ってる事は全部合ってた。


今、自分の事を僕って言ってるのは何となく。


本当は一人称俺だし、言葉使いもいいほうじゃない。


生きる事に価値を感じない。


誰にも対しても興味はない。


後先考えずに素を出すより、取り繕う方がまだ楽だ。


ほら、やっぱり。桜夜ちゃんが呟く。


「宮くん、そういうのめんどくさいよ」


目に涙を浮かべながら、こっちを睨んでくる。


彼女が涙を浮かべる意味がわからない。