結局永瀬は今朝の朝食の時間も一言も喋らなかった。
とことん嫌われた。
俺。
(謝んなきゃ)
そう思っていたところだった。
ふと前を見ると、女子がいた。後ろ姿がどうしても永瀬に見えて、気づいたら名前を呼んでいた。
そして驚いて、気づいたら腕をつかんでいて、よく分からない言い合いをしていて、
気づいたら、俺は一人、あっけに取られていた。
永瀬は、「女でも男でもない。」と言っていた。
永瀬は気づいていたんだろうか、永瀬は…永瀬は、泣きそうな顔をしていて、一生懸命何かをこらえていて、人のそんな苦しそうな顔は初めて見て、こっちまで不安になりそうで、驚くことしか出来なかった。


