「アイツ何だかんだモテるじゃん?顔良いし、性格もちょっとやんちゃ系と思わせておいて、実は大人っぽくて優しいみたいな」

「そうだね」

「だから、クラスの派手な女子に馴れ馴れしく声掛けられるとかもあったじゃん?」

「うん…何となく知ってる」

「それでも靡かないで、塩対応っていうか。…いや、塩対応って言っても割と社交的な奴だから、そう見えないかもだけど、男子といる時とか、それこそ未雪と喋ってる時とかより、明らかに態度が素っ気なく見えた」

「そうなんだ…」

「あれ?興味なさげ」

「…あんまりそういうの見たくなくて、派手な女の子達が話しかけに来てたら、トイレ行ったり智子の所行ったりしてたから…ハルく…春也くんがどんな対応してたのか、あまりよく分からなくて」

「そゆことね。ああー、いいなぁー!ピュアピュアな恋したいー!」

「智子、好きな人いるくせに」


そう返すと、急に頬を少し赤らめながら俯く。
智子は小6からずっと、同じ人に片想いしている。