【Koyomi Side】


大学生活が始まって3ヶ月。

新しい友達ができたり、バイトを始めたり、私の生活には様々な変化があった。


だけど何よりも大きな変化は、恋人と呼べる存在ができたことだ。



『お疲れさん。』

「お疲れ様。」


バイト先のドラッグストアまで迎えに来てくれた青波さんが中から助手席を開けてくれる。

綺麗な青色の大きな車はとても静かで、丁寧な運転に心が安らいでいく。



「お腹すいたなー。」

『俺も。なんか肉とかがっつり食いたい気分だわ。』

「分かる!」


付き合うようになった経緯は普通の恋人同士とは少し違って、特殊だったかもしれない。

好きだと言ってもらったときも、一緒にいたいと言ってもらったときも、私にも同じだけの想いがあるのか分からなかった。


でも、随分前にいなくなってしまった好きな人を想う時間は日に日に少なくなって。


私は今、紛れもなくこの人のことが好きだった。