須崎の前で菊池先生と向き合うのが怖くて、詳しくは後で話しますとしか言えなかった。
でもその後ゆっくり話せる時間がなくて、明日の朝いつもより早く出勤して話しましょうと連絡した俺への返信が"了解"だった。
手の中の薬をもう1度眺める。
竹石先生に須崎の親御さんと話してみると言ったけれど、まだ話せていない。
しばらく忙しくて時間が取れそうにない、時間ができたらこちらから連絡すると母親に言われたからだ。
そう言われた以上は待つしかないと思っていたが、そうも言っていられない状況になっていると思う。
須崎は大丈夫だろうか。
そんなことを考える時間がどんどん増えていく。
「おはようございます。」
『あぁ。』
朝はいつにも増して無愛想だな。
翌朝、まだ誰もいない職員室で向き合った菊池先生の表情は険しかった。
まだ俺が須崎に何かしたと思っているのだろうか。
「昨日のことですけど、」
向かいの席に座る菊池先生は椅子を横に向けていて、その表情をはっきり見ることはできない。



