陰の王子様








『お嬢様、キース家のライラ様が皆様でお茶をしないかと。』



そうスズが知らせてくれたのは2日前

こうも皆同じ場所にいると、誰がどこにいるかとか、誰と何をやっているかとか知りたくなくとも入ってくるもの。



きっと、私が部屋を出ずにこもっていることもライラ様は知っているはず。


スズがいうには、他の3人の御令嬢とライラ様は昔から知り合いらしく、頻繁にお茶をしている姿を見るらしい。





この後宮で、そこまで女同士関わりあうものなんだと意外に思ったけど、穏やかな空気では決してないとスズが言っていた。



『表面を取り繕うのは貴族の特技と言っても良いですからね。腹の内は、相手をどう蹴落とすか必死ですよ。』




表情を硬くしたスズを見て、彼女もここで働いたことで色々なことを見たのだと分かる。