ふぅっと息を吐き、床に倒れてる相手を上から見下ろす。



「お、怒んなって…ちゃんとシンアのことは、細腕…でも強いって分かってるからよー。」


細腕を聞こえないように小さい声で言っているが、この距離じゃ到底誤魔化せない。


…まあ、悪気があるわけじゃないから別にいいが。




いつまでもぶつぶつ言ってる奴を無視して訓練場の隅へ行く。



今の対戦で腕の力をほとんど使ってしまった。


力の入らない手で腕の筋肉をほぐしていき、目の前では別の2人による対戦が始まろうと
している。