「付き合わせて悪いなローガン」


「いえ、大丈夫ですよ。」




馬に跨り、適度な速さで城へと戻って行きながら街の様子にも目をやる。



特に変わったところはなさそうだ。



街を眺めていたら、城の側まで来ていた。


「なにか匂います。」


ローガンが馬を止め、辺りを見回す。
俺も止まり、匂いを嗅いでみれば、確かに焦げ臭い匂いがした。



何処だとローガンとともに街を見渡していたら、ドドドとたくさんの馬の蹄の音がした。



「団長!」


「何があった!?」




俺にも気づいた団員たちを制し、報告を促す。



「キース公爵家が火事だそうです!」


その言葉にローガンは馬を走らせる。

「イオ様!貴方様は危険です!お戻りを!」

「人手は多い方が良いだろう。」



さっきとは比べものにならない速さでキース公爵家を目指す。