「星波ちゃん……待って!」
日曜日の昼下がりの人混みの中で昴は恥ずかしさも考えず叫んで走っていた
大声でなんて………こっちが悪いみたいじゃん
星波は大通りを避けて路地に入っていった
ハァハァ………
暑い……疲れた
昴くん諦めたかな
暑くてマスクを下におろした
星波は走るのを止めて歩き始めた
ハァハァ……
もう〜何なの……私、何で走らなきゃいけないの?
あっつぃ
ゆっくり歩いていると後ろから突然手を掴まれた
えっ!?
後ろを見ると昴が追いついていた
「ハァハァハァハァ…………せ……な……ちゃん」
「……昴くん」
「逃げないで………走るの速いよ……っ……ふう」
昴は大きく深呼吸をした
「に、逃げてないもん……帰るんだもん!」
「……帰る方向違うでしょ」
「こっちからも帰れる……はずだもん」
星波は昴を見れなくてフイっと視線を外した
「帰れないよ……多分」
星波を掴んだ腕には汗がしたたり落ちていた
「は、離して……」
「いやだ、また逃げるだろ?」
「離さないと……声出すから………」
「っ…………そんなこと、させない」
昴は掴んでいた星波の手を引っ張り抱き寄せて星波の唇にキスをした……



