……なんでそんなもの、ただの生徒である斎宮くんが持ってるのでしょうか。



聞きたいことは山ほどあるけど……。

とりあえず、いますぐ私は休みたいので、見なかったことにしておこう……。



案の定、保健室は誰もいないので鍵が閉まっていた。

斎宮くんが施錠を外すと、私たちは保健室へと入った。



「つ、疲れた~……!」



真っ先にベッドへダイブし、子供みたいに叫ぶ。



何故か斎宮くんは、再び入口のところへ戻ると、



「念のためにね」



と言って、保健室のドアを内側から鍵をかけていた。



そうだね……。

もしここにいることが先生にバレたら、雷落とされそうだもんね。

いや、雷どころの騒ぎじゃないかも…。



……でも、悪いことしてるみたいで、ちょっとだけドキドキするなっ。

これもある意味、青春っぽいし!うんうん。



ベッドの向かい側のイスに座る斎宮を、チラッと見つめる。



……汗一つかいてない。

相変らずの、ハイクオリティフェイスだし……。



美女やイケメンは、汗をかかないように身体が作られてるのかな?



「……なに?」


「なに?……じゃないよ!さっきのは、どういうこと……?突然すぎて、よく分かんなかったんだけど……」