隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

なっ、なんで…どうして……。

か、顔が…素顔がみんなに……。



なんで……っ、斎宮くんがここにいるの…?



「……悪いけど、朝桐は俺がもらってくから」


「え……?」



茫然とする私を横目に、オレンジ髪の男の子にそう一言言うと、次の瞬間……



「……わっ!?え、なっ、なに……!?」



私の足は地面から離れ、身体全体が宙へと浮かび上がる。

斎宮くんの腕が身体に回され、整った顔が見上げたすぐ先にあった。



「……かるっ。もっと食べた方がいいよ」



…えっ、ちょ、待って……えっ、え、えええ……!?



自分に起きた状況を理解し、ぶわっと顔中に熱が集まる。



わ、私…斎宮くんに、お姫様抱っこされてる……!?



受け止めきれない現実に脳は大パニック。



心臓が暴れ出し、血液が沸騰したかのように身体中が熱くなる。

顔なんて、見なくても分かるくらい真っ赤に染め上がり、呼吸のスピードが早くなる。



ど、どういうこと……っ?

なんで、斎宮くんが、私にこんなことしてるの……っ!?



「……ちょっ、いつ……っ!」


「シーッ。いまは、俺の名前呼ぶの禁止ね」



抗議しようとした唇に、人差し指をあてがわれる。



それだけで私の心臓は、バカみたいに反応をする。



涼し気に笑いながら、そんなこともするもんだから、途端私は何にも出来なくなる。