隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

真っ白な毛並みにピンクのお鼻。

くりっくりの大きな青い瞳。



腕の中からジッとこちらを覗いていた。



「かっ、可愛い……!その猫ちゃんどうしたの?斎宮くんが飼ってるの?」


「違うよ。たまたま通りかかったら、捨てられてたから」



斎宮くんの指さす先には、ダンボールが置かれていた。



そっか、捨て猫だったんだ。

こんな雨の中、捨ててくなんて酷い……!

まだこんなに小さくて弱いのに。



「ミャ~」



子猫は斎宮くんに撫でられ、嬉しそうに鳴く。



可愛い~!

生後何か月だろう?



ふと目に飛び込む子猫を撫でる斎宮くんは、信じられないくらい優しい顔をしていた。



もしかして動物が好きなのかな。

子猫も斎宮くんにすっごく懐いてるみたい。



斎宮くんもこんな顔するんだね。……メモメモ。



「……さっきから何見てんの?」


「え……!いやっ、その~……斎宮くんが笑うの珍しいな~って思って?」



きっ、気づかれちゃった。

しかも咄嗟すぎて、顔引き攣ってるし…。



「ていうか、何で朝桐はここにいるの?」


「あ、それは私の家この近くなの。だから、偶然斎宮くんの姿を発見して」


「そうなんだ」



もうちょっとテンションあげて反応してよっ!

その猫ちゃんへ向けてる優しさの一割でいいから私にも分けてあげて!