隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

「ゆ、唯奈ちゃん!お顔が近いよっ……!離れて離れて」



と、何故か関係のない私が顔を赤らめる。



「唯奈ちゃんの完璧フェイスが近くにあったら、みんな緊張しちゃうからっ」



ちなみに唯奈ちゃんは、この学年で上位を争うくらい人気の女の子。

この前、クラスの男の子がそう話しているのをこっそり盗み聞きした。



だから当然男の子は、唯奈ちゃんと話すだけで緊張するのだ。



……羨ましい限りのお話だ!

私にもその美しさわけてくださいよ!



「私の美しさはわけられないけど、楓音には楓音の良さがちゃんとあるよ」



あれ?

またナチュラルに私の頭と会話してない……?



「可愛い顔してるんだし、もっと自分に自信持ったほうがいいよ」


「ええっ?自信なんてもてないよ…っ」


「なんなら今度、化粧のレクチャーしようか?」


「それは、是非とも……!!」



唯奈ちゃんの高等技術を教わったら、私も美しい顔面になれるかも!!



「ふっ、冗談だよ。楓音は素材がいいんだから化粧する必要なんてないよ」



冗談かい…!

ちょっと期待しちゃったじゃん!



心の中でツッコんでおくが、優しく笑う唯奈ちゃんを見てたら、私までつられて笑っていた。



「じゃ、私は自分のクラスに戻るよ。辞書あとで返しにくるね」


「うん!またね~」



立ち去る唯奈ちゃんに手を振り、私も自分の席へと着く。



「唯奈ちゃん、綺麗だったでしょ?私の自慢のお友達なんだ」


「……」



すかさず話しかけるが返答はない。



う~ん……。

なにかあったのかな……?



いつも以上に無口だし、機嫌が悪いのかな。



……あっ、そっぽ向いちゃった。



私の視線が気になったのか、窓の方へと向いてしまい、完全にシャットダウンされる。



うむ……男の子ってよく分かんない生き物だ。