隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

「斎宮くんが授業に出るつもりないなら、私一人で戻るからね!」


「……待って」


「ぎゃっ!」



保健室のドアに手をかけたところで、突然背後から斎宮くんの腕がドンッとドアに伸ばされる。



い、いつの間に私の後ろに……!

びっくりして、変な声出ちゃったよ……。



ゆっくり振り返ると、所謂、壁ドーンッをする斎宮くんが私を見下ろしていた。

……それはもう、何かを言いたげな目でね。



ちっ、近い……!

斎宮くんって、こんなに大きかったの……っ?



もっ、もう少しだけ離れて頂けないでしょうか……!!



「なっ、なに……?この手を退けてもらいたいんだけど」


「ダメ。まだ話は終わってないから」


「話……?」



これ以上なにか話すことなんてあったっけ……?



なんとなく顔を上げてみると、視線と視線がぶつかった。



―――ドキッ。



その瞬間、何故か私の心臓は跳ね上がった。



私より一回り大きな身長。

加えて、この美形フェイス。



ジッと見つめる、瞳の中に私が映る。



そんなに、見られたら…っ、恥ずかしいんだけど。

……意識したら、急に緊張してきちゃった……っ。



いまだ斎宮くんの腕が私の顔の横を通り、ドアに触れている。



そのせいで逃げ場もなく、ただ固まったように見つめることしか出来ず。



緊張や焦りだけが煽られ、顔へ徐々に熱が集まりだしていた。