隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

だとしても……やっぱり全然信じられない……。



彼が本当に斎宮くんなの……?

でも、この状況でそれ以外はありえないんだけど……。



確かにいままで顔は一度も見たことなかった。



いっつもぶ厚いメガネしてたし、姿勢も猫背で下向いてることが多かった。

それに加え、モジャモジャの髪が顔周りを隠していた。



だから隣人の私でさえ、斎宮くんの顔はよく見えていなかった。



……まさか、あのメガネの下に、こんな美形を隠していたなんて……。



……あれ?

そもそもあんなにモジャモジャだったはずなのに、いまの斎宮くんの髪を見ると、いい感じのパーマがかかった風に見えない!?

まさかこれもイケメンだからそう見えてるの……!?



イケメン、怖い……。



全身に舐めるような視線を向けていると、



「そんな熱い視線向けられたら、恥ずかしいんだけど」


「あっ、熱い視線……!?ごめっ、なんていうか、まだ信じられないっていうか、半信半疑で……」


「……そう。ま、いいけど」



涼し気に話す斎宮くんとは対照的に、私はさっきから緊張が収まらない。



私がこんなにも緊張をしているのには、二つ理由がある。



まず一つは、知っての通りこの見た目のせい。



私はモジャメガネの斎宮くんしか知らないのに、突然カッコよくなった斎宮くんが目の前に現れて、正直とても動揺している。



この容姿を他の女の子が見たら、きっと卒倒してしまうに違いない。