隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

タオルを肩にかけ、髪をわしゃわしゃと拭く男の子。



メガネをとった初めてみる素顔。



瞬きをすることさえ忘れ、その素顔に釘付けにされる。



そして震える声から紡がれる言葉は……



「えっ、どちらさまですか…?」



私の視線の先にいたのは、モデルのような整った顔立ちをした超絶カッコいい男の子だった。



透き通るような白い肌。

高い鼻筋と、綺麗な形の唇。



そして、吸い込まれそうなくらい大きな瞳。



まるで、おとぎ話に出てくる王子様のような、圧巻のオーラを放っていた。



ど、どどどっど、どういうことですか……!?

私の目の前にいるのは、誰……!?



まさか、斎宮くんとか、言わないよね!?



静寂という名の衝撃が過ぎ去り、今度は心の中が大騒ぎになる。



そして、ようやく私の視線に気づいた斎宮くんらしき人物。



目が合ったのを合図に焦った声色をする。



「あ、やば。見られた」



見られた……?



と言うと、斎宮くんらしき人物は、ビン底メガネに手を伸ばす。



「えっ……ちょ、今更隠そうとしても、もう手遅れだよっ!?」