「……一人で住んでるの?」



珍しく斎宮くんから質問が返ってきて、一瞬とキョトンとするが、



「うん!実はいまお母さんたち新婚旅行に行ってるの。何故か私もついていくことになって、半年くらい学校休んでたんだよね。だから結構最近までバタバタしてたんだっ」



斎宮くんと話せる嬉しさのあまり口が饒舌になる。



「……そうなんだ」


「斎宮くんは、家族と一緒に暮らしてるの?」


「……僕も独りで暮らしてる」


「斎宮くんも独り暮らしなんだ!すごい!じゃあ、私たち一緒だねっ」



へぇ~斎宮くんも独り暮らししてるんだ!

なんだか私と一緒で親近感沸いちゃうな~!



今度話すときは、独り暮らしあるあるとかどうかな?

これなら絶対盛り上がれるもんね。



モグモグとお弁当を頬張りながら、嬉しそうな顔を浮かべる。



相変らず斎宮くんの顔は、メガネとモジャに覆われて見えないけど。



やっぱり一人で食べるより、こうやって誰かと話しながらお弁当を食べたほうが、よりご飯も美味しく感じるなぁ。

あ、この玉子焼き、中々いい味付けになってる。モグモグ。



と、充実した(?)昼休みを送っていると、



「キモイ同士、なーに楽しく喋ってんだか」


「えっ……!き、キモイ!?」



振り返ると、クラスの女の子が後ろに立っていた。



いきなり現れて、私たちのことキモイとか……いくらなんでも口が悪すぎる。

それに、せっかく斎宮くんと楽しい昼休みを過ごしてたのに、台無しだ!



「えと……なにか用?」