隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

「し、失礼します……斎宮くん、いる……?」


「朝桐、こっち」



保健室のドアから顔を覗かせていると、斎宮くんの声が聞こえる。



ドアを閉め、声のする方へ足を向かわせる。



「斎宮くん……こんなところに呼んで、なにか話があったの?」



ここに来る前から、心臓はずっとドキドキしてて。

平然を装うことに必死だった。



「……私、その、この後用事があるから…手短に、お願いしたいんだけど……」



そして隠し事をしている後ろめたさがあって、斎宮くんの方を見ることが出来なかった。



「俺に話があるのは、朝桐のほうじゃないの?」


「え……?」



そう顔を上げた時には、いつの間にか目の前に斎宮くんが立っていた。



メガネをしているせいで表情はよく見えなかったけど。

でも、その優しい声から、なんとなく想像はついた。



「……最近の朝桐、なんか変だし。いつもと違う」


「えっ……!そ、そうかな?気のせいじゃない?」