隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

……それってつまり、私のこと脅してるの……?



そんな嫌な考えが一瞬頭を過ったが、すぐさま否定する。



太陽くんが、そんな悪い人のわけないじゃん…っ。

うん、そうだよ……。



これは、脅しとかじゃなくて……そうだ、きっと交換条件なんだよね…!

私と斎宮くんが前にやってたことと一緒だよ。



「……も、もし、私が太陽くんの申し出を断ったら……?」


「ん~……みんなに斎宮の正体のことバラしちゃうかも?」



そんなっ……。

それじゃあ、私のせいで斎宮くんが……。



「楓音、おねがい。俺と付き合おう?楓音が俺のこと、好きになってくれるように努力するから。だから、俺にチャンスをほしい」



必死に訴えかける太陽くんの真っすぐな目から、背くことなど出来なかった。



私が太陽くんと付き合わなかったら、斎宮くんのことがみんなにバレてしまう。

あれだけ必死に隠してきたのに……。



私のせいで、斎宮くんに迷惑をかけちゃう……っ。



そんなことになったらきっと、今のままの関係でいられなくなる。

友達関係なんて解消されて、きっと斎宮くんに嫌われる……。



……そんなの、絶対に嫌だ。



斎宮くんに迷惑がかかるのも、友達でいられなくなるのも、全部っ全部…っ嫌だ。



それに、こうなったのも全部私の責任だ。



斎宮くんの迷惑になるようなことだけは、絶対にしたくない。



……そうと分かれば、私の答えはもう決まってる。



ゆっくりと息を吐き、決意を固めた。



「…分かった。太陽くんと付き合う。だから、斎宮くんのことは絶対誰にも言わないでっ、お願い!」


「やった、ありがとう楓音。約束はちゃんと守るから安心して」