隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

一人で玄関へ向かうと、見慣れた後ろ姿を見つける。



あの綺麗な黒髪の後ろ姿は……!間違いない!



「唯奈ちゃーんっ!」


「わっ、楓音。いきなり飛びついてこないでよ」



呆れた口調をしながらも、その顔は優しく綻んでいた。



今日もツンデレは絶好調のようですね!!



……くんくん。

制汗剤の爽やかないい匂いがする。



「もしかして、いま部活終わったの?」


「そう。最近食べ過ぎてたからね。いつも以上に気合い入れて走ってたの」



あっ、やっぱ暴飲暴食してた自覚はあるんだ……。



「楓音もいま帰り?」


「うんっ、そーだよ!偶然だけど、唯奈ちゃんに会えてよかったぁ」



下駄箱で靴に履き替え、一緒に校舎を出る。



唯奈ちゃんと一緒に帰れるなんて嬉しいなっ。

今日の私はツイてるかも!



「楓音がこんな時間に帰るなんて珍しいね。補習でも受けてたの?」


「ちょっとちょっと!私、今まで一回も赤点取ったことないよ!?」



唯奈ちゃんってば、私のこと相当なバカだと思ってない!?

さすがに赤点取るほど、落ちぶれてないからね!



「ふふっ、冗談だよ。で、こんな時間まで何してたの?」