隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】

食堂へ行く最中、他愛のない会話に時を弾ませる。



「そっかぁ、お父さんの仕事の都合でこっちに引っ越してきたんだね」


「最初はすっごく嫌だったけど、でも今はこっちに来てよかったって思ってるよ!」


「それはよかった。きっとすぐ平賀くんなら友達できるよ」



社交性の塊だもん、と笑って付け足しておく。



そして食堂に到着する。

ピークタイムは過ぎていたが、それでも沢山の生徒がいた。



「じゃあ、まずはここの食券機で食べたいものを選んで……」



ご飯の買い方を一通り説明し、それぞれの列へと並んだ。



私は蕎麦を。

平賀くんは、親子丼の列へ。



「朝桐さんっ、こっちこっち!」



先に買い終わった平賀くんは、食堂の長テーブルに座っていた。



「席、ありがとね。さっそく食べよ」


「うん、いただきまーす!」



平賀くんの前に座り、向き合うようにしてご飯を食べる。



う~んっ、蕎麦美味しいっ。

お腹空いてたから余計美味しく感じるよ。



出汁の味がしっかりしてて深い味わいだ。

こりゃ、お箸が止まらないです。ズルズル。



平賀くんも美味しそうに食べてくれてるし、よかった。



「ん?どうした?」


「あっ、ごごめん!美味しそうに食べるな~って思って……」



つい、ガン見しちゃってた……。

目の前で見られたら食べにくいよね。



「あははっ。そりゃ、朝桐さんと食べてるからね」



誰かと一緒に食べるご飯は美味しいって意味かな?

一人で食べるよりも、何十倍も美味しいよね。